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沙羅双樹の花のブログ

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発送電分離の必要性と固定価格買取制度【世田谷シンポジウム】

昨日の続き。
 
富士通総研 経済研究所の高橋洋さんのお話は、3.11後の電力の自由化についてでした。
3.11の福島第一原発事故の結果どうなったかと言うと、原発の安全神話の崩壊と安定供給の途絶。
そこで分かった事は、私たちには電源を選択出来ないと言う事実でした。電力の自由化について
一般家庭まで広げる要請書を出されたそうですが、自然エネルギーが拡大する為には
発電から家庭へどうやって送られるかも問題だと高橋さんは仰っています。
 
しかし私たち市民の疑問としては、果たして市民が電力を選択出来るのか?と言う事です。
電力が自由化される以前は所謂法定独占であり、例えば電気料金の値上げは認可制でしたが、
自由化以降は値上げは権利となる。大口はすでに自由化されているが、実質的には競争はされて
いないのが現状である。シェアを見れば一目瞭然で、実に94.5%は10の電力会社のシェアだ
と言うのです。
 
現状は電力会社間の競争がなされておらず、事実上の独占が続いている事が問題である・・・
と高橋さんが力説すると、確かにそうだとの同意の声が参加者から聞こえました。
 
日本では電力を、作る、送る、売るを一体でやっている。発電部門や小売部門での競争は可で
あるが、送電部門の競争は不可。世界的に見れば発送電分離は当たり前の事らしい。
日本で送電部門の競争がなされていないのは、つまりは、電力が公共インフラだからの理由付け
だそうです。そこの処を開放してください、というのが発送電分離の発想なのです。
ここら辺りは良く理解できました。
 
発送電の分離がなぜ必要かに関して、高橋さんは航空会社を引き合いに出してお話され、参加者も
納得した様子でした。確かに航空会社が空港も所有していたらとのお話には説得力がありますね。
ここでスウェーデンのお話をされましたが、スウェーデンでは1992年にすでに分離済みであり、
1996年には電力の小売り全面自由化がなされ、送電のみの会社もあるそうです。
Telge Energi と言う自然エネルギーの小売り事業者なのですが、国民の合意や理解があるので
利益があるそうです。月間料金メニューも提示されています。
 
その後は少し難しい専門的なお話が続きました。例えば自然エネルギーでも風力の風は
安定していないとの理由で接続制限をしてきたし、今でもくじ引きによる接続の可否を決定している
そうです。これでは競争の阻害要因と言われても仕方ありませんね。
 
ここで電力自由化の3つの目的について
①自由情操を促す ②市場を大きくする ③スマートグリッドを実現する
ん?スマートグリッドって何? 簡単に言うと送電網の事だそうです。
当然自由化を促進すれば反対論も出てきます。
 
自由化がそもそも馴染まないとの反論では、自由化していない結果、日本は世界で一番電気料金
が高くなっている。送電網施設費が高いとの特殊要因を挙げたり、安定供給に支障があるのでは
との懐疑論や、3.11後の慎重論も電力自由化の反対論の柱になっている様です。
レジュメでは横文字が並び、分かり難い点もありましたが、要はインセンティブ付与の仕組みを作り
電力会社に丸投げしてきたシステムを変える!これからは選択肢を持って電力若しくは
エネルギーを使っていこうと言うのが高橋さんの提言でした。
 
素人の私が理解するのはかなり難しい問題を含んでいましたが、
次は認定NPO法人環境エネルギー政策研究所主席研究員の松原弘直さんおお話です。
メモ書きが乱雑になってきましたので割愛が多いですがお許しあれ。
松原さんはレジュメではなくスライドを用いて説明されていました。
 
ドイツと日本の比較ですが、5月に作成した自然エネルギー白書によると、自然エネルギーの
世界規模のうち日本の市場は3~4%(20兆円規模のうち)で主なものが住宅用太陽光
だそうです。急成長している市場であり、原発70基分の規模になっている。成長率が実に50%
の市場だそうです。ドイツは日本の5倍でアメリカと中国が伸びてきた。アメリカは州ごとに違う
そうだが(油田豊富な)テキサスがNO.1とは驚きでした。
松原さんのお話ですと、日本はドイツやスペインを参考にしたらいいらしいです。
 
自然エネルギーで成功したドイツでは1990年代から供給量が増えている。
自然エネルギーを今10%から増やそうとしており、消費量は減らそうとしている。
2020年で20%減、原子力は2020年で0にするのが目標だそうです。
因みに天然ガスにシフトしようという話もあるらしい。
2030年、2050年と自然エネルギーを100%に持っていく。これ政策目標ですが、
日本はどうであろうか?
 
日本は2020年で14%が目標。確かに自然エネルギーのコストは高いが、原発のコストはどんどん
上がっている。買い取り制度の導入で、自然エネルギーのコストは下がる。ここら辺はデーターとの
睨めっこです。「お金の見える化」ここでも可視化が大切なのですね。
 
松原さんのお話ですと、私たちは現在も原発費用、使用済み核燃料の費用も(バックエンド費用
を払っていますが、自然エネルギーに転換した場合のコスト増の試算では、買い取り料金の
一部負担として月額70円から100円を見込んでいるそうです。研究所としても事業モデルの
提案をしているそうです。
 
さて、ここからは世田谷シンポジウム参加者とパネリストとの質疑応答が始まりますが、
この質疑も当日参加者から集められた質問で、それに丁寧に答えられていたパネリストたちの
応答はとっても聴き応えがありましたよ。質疑応答は又次の機会に。今日はここまでです。
講演中は撮影禁止でしたが、講演最後に撮らせて頂いたお写真はこちらです♪
 
 
 
 
 

 
 
 
 

◆スマートグリッド (smart grid) とは、デジタル機器による通信能力や演算能力を活用して
電力需給を自律的に調整する機能を持たせることにより、省エネとコスト削減及び信頼性と
◆インセンティブ(経済学) - 費用と便益を比較する人々の意思決定や行動を変化させるような誘因。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96
◆バックエンド・再処理コストの基礎知識
http://kakujoho.net/rokkasho/costs.html

 
 
自然エネルギー政策ポータルサイト(固定価格買取制度 FIT)
http://www.re-policy.jp/jrepp/FIT-portal.html
 
大飯原発再稼働決定の日の【自然エネルギー活用促進・世田谷シンポジウム】
http://blogs.yahoo.co.jp/sarasoujuno_hana/30904665.html
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