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沙羅双樹の花のブログ

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【傍聴記】TPP違憲訴訟第4回口頭弁論で鈴木宣弘 東大大学院教授が意見陳述


20160411門前集会1 



平成28年4月11日(月)東京地裁101号法廷で開かれたTPP交渉差止・違憲訴訟の第4回口頭弁論を傍聴してきました。前回に引き続き、傍聴券交付事件となりましたが、運良く今回も抽選に当り傍聴することが出来ました。
 
開廷前に、地裁前では、弁護団、原告(私も原告の一人です。)支援者らが門前集会を開き、私も参加してきました。門前集会の様子は、YouTubeにアップさせて頂きましたので、関心のある方は是非ご覧下さい。山田正彦元農相のビックリ発言もありましたよ。次回の公判からは、小林節先生が弁護団に加わるそうです。益々目が離せなくなったTPP違憲訴訟ですが、今回特にお聴きしたかったのは、鈴木宣弘東大大学院教授の意見陳述でした。東京地裁で一番大きな法廷で繰り広げられる原告と被告の攻防もヤマ場に来ている感じがしました。
 
裁判所から原告の意見陳述は2分と言われていたそうですが、鈴木先生の意見陳述は5分弱で、早口ながらTPP効果の影響について政府の“数字のまやかし”を訴えていらっしゃいました。交渉参加前の試算でGDPを3.2兆円増やすとしていたのが、4倍以上にも下駄を履かせたようで、意図的な数字操作としか思えないと鈴木先生。ここら辺りの安倍政権のトリックは、得意分野なのかも知れません(笑)。まともな試算をしてから対策を打ち出すべきとの主張は尤もだと思いました。
 
閉廷後に、衆議院第1議員会館で開かれた報告会でも、先生のお話は止まりませんでした(相変わらず早口ですが)。TPPのことは、私も含め、一般国民には難し過ぎてよく分からないと思うのですが、国産食料の必要な量を確保するのは「風前の灯!」。安いからと米国産の牛丼や豚丼ばかり食べていて、健康に害があることが分かっても、その時は日本産は食べられないなんて状況がすぐそこに来ているのですね。先生曰く、「大変な崖っぷちに来ている」のだそうです。
 
報告会では、和田聖仁代理人弁護士酒田芳人弁護士が法廷での準備書面の陳述を再現なさいました。TPP協定で初めて盛り込まれた国有企業の条文の問題点などは、私にはよく分からなかったのですが、知的財産権に関する酒田先生のお話は、本当に怖いと感じました。私は、秘密保護法違憲訴訟の傍聴を通して、政府や公安警察が目論む近未来を大いに危険だと思っていますが、著作権の保護期間の延長(50年から70年)で利益を得るディズニーやハリウッドのことよりも、日本では今まで認めてこなかった懲罰的損害賠償や更には、著作権侵害を非親告罪化すると言うとんでもないことが現実味を帯びてきたのです。

これ、為政者が自分の意に反する著作物を著作権者の意図しないところで第三者が告訴できる酷いものなのです。確かに、我々一般市民は、著作権に関係する表現活動を余りしていない分、著作権には関心がないのですが、こんなことを認めたら、言論の自由も、表現の自由も、国民の知る権利も全て無くなってしまいます。絶対に認めてはならないと強く感じました。極論かも知れませんが、寺澤有さんや原田宏二さんの書籍をブログで紹介したら、第三者が寺澤さんや原田さんの著作権を侵害しているとして告発!で、ブロガーさんが即逮捕!どう考えてもおかしな話です。
 
裁判の話に戻りますが、この日の報告会では、辻恵代理人弁護士から第4回口頭弁論に対する自己評価がありました。とても分かり易かったので最後にご紹介させて頂きますね。
獲得目標として3つ挙げていらっしゃいましたが、

① 裁判所に請求の趣旨の変更を事実上認めさせた。
② 原告の意見陳述を2分獲得した。(結局、5分間になったようです。)
③ 今後の弁論期日として、7月20日に第5回口頭弁論の期日を入れた。
 
第4回口頭弁論は、基本的に勝利した!と勝利宣言をなさった辻弁護士でした。被告の国側は、本訴訟を民事でやるのか行政訴訟でやるのかと言ってきて、その説明を原告に求めてきたそうです。所謂、「交渉差止」だけですと、特定の行政訴訟に基づいて差し止めるかどうかと言う行政訴訟になってしまいます。それを民事で求めた場合、そもそも訴えの利益がない訳ですから、裁判所の決まり文句で「なじまない」のだから門前払いになる可能性が大きいみたいです。民事訴訟で、国民に対する具体的権利侵害で被る損害を国賠で求めていくと言うことなのでしょうか。

辻先生は、原告としては、2月4日に既にTPPは調印されたのだから、行政府としての承認差止と、TPP協定が違憲であるとの確認を民事で求めているのだと述べていました。手元に準備書面がないのですが、先生のお話ですと被告の、国側は反論書を5月末までに提出する予定だそうです。それに対し、裁判長は、現時点でそれを打ち切るとかではなく、判決の時にその問題を判断すると述べていました。手続き上の問題でもあり、素人にはよく理解出来ませんでしたが、裁判所が、請求の趣旨の変更を事実上認めたと言うことなのでしょう。原告の獲得目標①が実現した瞬間でした。
 
最後になりますが、次回の口頭弁論からは、憲法学者の小林節先生が弁護団に加わると山田正彦元農水相が例のビックリ発言をなさいました。門前集会でのご発言でしたが、これで又、多くの方がTPPに関心を持って下さればいいなと嬉しく思いました。次回の第5回口頭弁論は、7月20日(水)午後2:30より、東京地裁101号法廷で開かれます。多くの方の傍聴を私からもお願い致します。



山田正彦元農水相



TPP交渉差止・違憲訴訟】第4回口頭弁論 門前集会 

TPP交渉差止・違憲訴訟】第4回口頭弁論 報告集会 

鈴木宣弘氏の意見陳述(TPP交渉差止・違憲訴訟第4回口頭弁論 報告集会)


和田聖仁弁護士の準備書面陳述内容(国営企業と政府調達)

酒田芳人弁護士の準備書面陳述内容(知的財産権)

TPP交渉差止・違憲訴訟の会のHP

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Category - TPP交渉差止・違憲確認訴訟

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