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沙羅双樹の花のブログ

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秘密保護法違憲《東京》訴訟の控訴審判決~裁判長が豊田直巳さんに話しかけるも、判決内容を追及されるとすかさず閉廷宣言!


控訴審判決報告会 


平成28年4月26日に、東京高裁で開かれた秘密保護法違憲《東京》訴訟の控訴審判決を傍聴してきました。開廷前に、控訴人であるフリーランスの方々が裁判所前で傍聴を呼びかけるチラシを配っていらっしゃいましたが、この日も傍聴券が配布されるとあって私と友人は早目に裁判所に入ったのですが、結局、抽選にはならず希望者全員が傍聴することができました。
 
私はこの裁判を第一回口頭弁論から欠かさず傍聴していますが、一審の谷口豊裁判長に続いて、二審の小林昭彦裁判長も実にユニークな裁判官でした。一審判決の折には、フリーランスが申請した法廷内の写真撮影を裁判所が許可しなかった理由を、法廷で原告に説明するとかしないとかのバトルがあって、原告の吉竹幸則さんらが抗議の退廷をなさいました。世事に疎い谷口裁判長が、法廷での説明を拒否したのは「(裁判所の原告に対する)信頼が損なわれたから・・・」などと子供じみた言い訳をしたのですが、二審の判決では、控訴人の黒薮哲哉さんから「判決文が4枚しか書けない筆力では、裁判官の職能に問題があると評価されてもやむを得ない」とまで言われてしまった小林裁判長は、どうやら筆力の無さを補うための照れ隠しのパフォーマンス?をしたようです。
 
裁判長としては、『主文:1、本件控訴をいずれも棄却する。2、控訴費用は控訴人らの負担とする。』だけを読み上げればいいのですから、そのまま原告席や傍聴席に目もくれないで、一目散に法廷を後にすれば良かったものを・・・。原告代理人の堀敏明弁護士や山下幸夫弁護士が何分か後に判決書を手に入れて唖然とする姿が想像できたからでしょうか?何と、裁判長は(結構、にこやか)控訴人のフォトジャーナリスト豊田直巳さんに話しかけてきたのです。
 
実は、前回の控訴審第一回口頭弁論後に豊田さんは、自著『戦争を止めたい――フォトジャーナリストの見る世界』を証拠として提出していたのです。一体全体、読んだ結果の判決なのか?判決に全然反映されていないのでは?との思いが豊田さんにあったのかも知れませんが、お二人のやり取りは傍聴席でもよく聴き取れました。どうやら、裁判長は、豊田本の最初から最後まで目を通してはいたが、頭には入っていなかったようです。
 
この調子なら、主文の朗読に加え、裁判所の判断(控訴棄却の理由)を少し位説明するのではと控訴人だけでなく、傍聴人も期待したのですが、判決の内容に追求が及ぶと裁判長はささっと閉廷宣言をしたのです。3人の裁判官が退廷後には、結構、野次が飛んでいました。どれもこれもごもっとも!

不当判決言い渡し終了後には、隣接する弁護士会館で原告団主催の報告会がありました。報告会の様子は、YouTubeにアップさせて頂きましたので、関心のある方は是非、ご覧下さい。代理人の山下幸夫弁護士と堀敏明弁護士の解説の後には、控訴人が判決を聞いての感想や上告の意思などをお話されました。何と言っても判決文は、控訴人を小馬鹿にしたようなたったの4枚ですから、判決文に目を通しての感想も概ね、上告決意表明になっていました。
 
既に、原告団のブログには判決文全文が載っています。そちらを読ませて頂いたのですが、一審判決を踏襲した判決内容で、又しても、裁判所は憲法判断を回避し、国家賠償請求は理由がないからと棄却しています。私も気になっていた本人尋問での寺澤有さんの証言に関する一審のトンでも認定ですが、判決によると、『特定秘密保護法の立法及び施行が取材行為を従前よりも制約していると認めることはできないから,仮に控訴人らの取材活動について,その取材を受ける側の対応に控訴人らが主張するような変化が生じているとしても,特定秘密保護法を正しく理解しないままの対応であるか,特定秘密保護法に藉口しての対応等であって,特定秘密保護法の立法及び施行が控訴人らの取材活動を従前よりも制約していると認めることはできないといわなければならない。』となっていました。この「藉口」難しくて読めません(笑)。意味は、口実にすることのようです。『取材を受ける側の対応に控訴人らが主張するような変化が生じている』ことは認めた上での裁判所の判断のようです。
 
今回の控訴審判決では、『存在する行政文書が存在しないこととなるはずはない』と認定されましたし、何より、特定秘密保護法が立法及び施行されるにおいても、国家公務員には守秘義務があったのだし、又、特定秘密保護法が立法及び施行されたも、取材行為についても(報道を目的とするものであって、その手段及び方法が法秩序全体の精神に照らして相当なものとして社会観念上是認されるものである限りは)、正当な業務による行為に当たると解されてきたのだし、出版又は報道の業務に従事する者(フリーランスも含みますよ!)の取材行為については、正当な業務による行為とするものとすると認定されました。

これなら、特定秘密保護法は不要じゃん!
 
裁判を通して分かったことですが、裁判所が控訴人らの損害を認定する可能性はないようです。取材が困難になっても、それは秘密保護法が原因ではなく、取材される側の方便として秘密保護法が使われているに過ぎないのだから、裁判所が控訴人らの具体的な損害を認定することは、あり得ないのです。実際にフリーランス表現者への不当逮捕があっても、逮捕理由も秘密なのですから、裁判所が「逮捕」を実際の損害として認定するはずもありません。
 
益々目が離せなくなった秘密保護法違憲訴訟ですが、東京訴訟は最高裁での上告審結果待ちで、傍聴可能な公判は、横浜訴訟の控訴審第一回口頭弁論になります。6月21日(火)午後4時から、東京高裁808号法廷で開かれます。多くの方の傍聴支援を私からもお願いします! 











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Category - 秘密保護法違憲訴訟

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